本プロジェクトについて
プロジェクトの背景
2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震によって、能登半島を中心に各地で甚大な被害が生じました。この地震の最大の特徴は「隆起」と「津波」です。能登半島の外浦(北西海岸)では歴史記録に類をみない4mを超える隆起が生じ、珠洲市と能登町を中心とした内浦(東海岸)には津波が襲来しました。また、震源から離れた地域でも大きな被害が見られ、内灘町西荒屋一帯では液状化・流動化現象が発生、金沢市田上新町の崖地の一部で盛土崩壊が起きました。
私自身、地震と津波による海底の環境の変化と生態系などへの影響を確かめるため、発災直後の1月下旬から能登町や珠洲市の沖合で水中調査を続けています。地震発生から1年を経た2025年1月には、金沢大学地球惑星科学コースおよび国際基幹教育院の教員有志による研究チームを立ち上げました。
プロジェクトで取り組む研究テーマ
“海洋調査チーム”と銘打っていますが、メンバーの一部は陸域における能登半島地震関連の調査・研究も実施しているため、それらも研究テーマに含めています。
具体的には下記の4つのテーマを推進しています。
(1)珠洲市・能登町の沿岸ー沖合における津波による海底環境・海洋生態系への影響調査
(2)隆起海岸の生態系回復過程
(3)内灘町および周辺における液状化
(4)金沢市田上新町における土砂災害
プロジェクトの進捗状況
このほかの研究活動やの進捗状況は公式ウェブサイトで発信していますので、ぜひご覧ください。
https://notojishin.geobiology.jp/
プロジェクトを通じて成し遂げたいこと
地震によって、海底環境や海洋生態系はどんな影響を受けたのか。これからどのように回復していくのか。あるいは、液状化や土砂災害が起きた原因は何なのか。研究を通じて、今後の復旧復興の取り組みや、日本における地震防災対策に役立てたいと考えています。
プロジェクトメンバー
【研究室】 https://www.geobiology.jp/
【専門】 古気候・古海洋学/微古生物学
【研究室】 https://geocivil.w3.kanazawa-u.ac.jp/target/ep/marine-environmental-change#post-177
本プロジェクトでは、地震動や津波が沿岸海域に与えた影響を海底堆積物の解析から調査しています。
【専門】 古地磁気学/生物地球磁気学
【研究室】 https://geocivil.w3.kanazawa-u.ac.jp/target/ep/paleomagnetology#post-1213
【専門】 進化古生物学・分子生物学
【所属】 国際基幹教育院GS教育系 https://researchmap.jp/pericalymma
本プロジェクトでは、地震後の海洋生態系に注目しており、特に地震によって大きく隆起した沿岸の生態系の影響と回復プロセスについて継続的な調査を実施しています。
iDonateをご覧の方へ
本プロジェクトのメンバーは、普段の研究活動や学内業務の加えて地震関連の研究に取り組んでいます。そのため、研究資金、時間、マンパワーのすべてが不足しています。可能な範囲で皆さまのご寄付をいただけるとありがたいです。
下記のリンクから、プロジェクト代表者に寄付いただけると幸いです。申込手続きの際、メッセージ欄に「能登半島地震海洋調査プロジェクトに寄付します」とお書きいただければ、プロジェクトの活動に活用させていただきます。
ご支援はこちらから
研究者ページからも寄付できます。
https://www.idonate-all.jp/donation/detail/kmYTPtQxSe3D